白い詰め物・かぶせ物にしたい
インタビュアー
実は去年、娘と夫が自費のかぶせ物・詰め物をしたんです。以前は銀歯で十分と思っていたのですが、説明を聞くと確かにセラミックがいいなと。
そうだったんですね、大変でしたね。
確かに費用は高いのですが、セラミックは特徴があります。
1汚れが付きにくい(保険の銀歯やプラスチックはつきやすい)
2温度変化による「膨張と収縮」が起きにくくなっている(保険の材料は「膨張と収縮」が起きやすい)
3つなげているセメントが保険に比べると溶けにくい。
一般歯科医 吉沼
インタビュアー
温度変化、ですか?
口の中って、アイスや氷が入る一方、熱~いお茶やスープなど、ものすごく温度変化があって実は過酷な環境なんです。
保険で使う素材(銀歯、プラスチック)は、温度が高くなれば膨張、低くなると収縮、それを繰り返します。
そのたびにつなげているノリにあるセメントが溶けだし、そこにバイキンが入ってくるんです。
一般歯科医 吉沼
インタビュアー
え・・・。
なので「二次的カリエス」(カリエスは「虫歯」の意)と呼ばれる虫歯の再発が起きちゃうんです。
一般歯科医 吉沼
インタビュアー
そ、そんな話を聞くと、それは確かに自費のセラミックなどの白い歯を選びたくなってきます。では、ラインナップ&おすすめ教えてください。
その人の噛み合わせの力によりますが、個人的にはジルコニアですね。
昔はセラミックが多かったのですが、歯ぎしりや食いしばりで割ってくる方が多い。
白い詰め物・かぶせ物(キャドキャム/CADCAM)が保険で出来るようになったので、真ん中で割れてきたり、詰め物だけ割れてきたり。
一般歯科医 吉沼
インタビュアー
保険の白い詰め物かぶせ物(キャドキャム)って割れます??
詰め物かぶせ物自体の厚みがあれば割れないですが、噛む力が強い男性の方などは割ってくる方いますね。
女性でも、アゴのエアが張っている方は噛む力が強い傾向にありますので、そういう方には最初に「保険の白い歯はプラスチックなので、割れることもあります」を説明しています。
以前に比べると強度は上がっていますが・・・初期段階の保険の白い詰め物かぶせ物は、割れることが結構多かったのですが、保険も改訂されて使っている種類が変わってきています。
お勧めはジルコニアです。
一般歯科医 吉沼
インタビュアー
自分が入れるとしたら?
自分のかぶせ物はジルコニアです。
ジルコニアも噛み合わせをしっかり考えていないと、顎関節症になったりします。
硬すぎるという先生もいるのですが、対合歯(たいごうし:向かいの歯)としっかり合わせれば大丈夫という研究結果もあるので、個人的にはジルコニアがいいと思っています。
あと、汚れが付きにくいというメリットもあり、そこも大きいと思います。
膨張も収縮も、天然歯と似たような変化をするように作られています。
それぞれのメリットデメリットや不安なこと、何でも聞いてくださいね。
再治療をなるべくしないために、いろんな選択肢があることを知ってほしいです。
一般歯科医 吉沼
白い詰め物・かぶせ物とは?
セラミックやジルコニアなどの素材でできた、詰め物化かぶせ物です。
保険診療でもプラスチックの白い詰め物・かぶせ物が一部適応になってきていますが、自費の材料もくっつけるセメントも違います。
詰め物・かぶせ物の特徴
それぞれのかぶせ物・詰め物の特徴をご紹介します。
詰め物(インレー/小さい虫歯の処置)
A. オールセラミック
特徴:透明度が高く変色しない/強度が強い/強い衝撃によっては割れる可能性
B. ハイブリッドセラミック
特徴:セラミックよりは安価/変色しにくく、値段の割にキレイ/セラミックに比べると透明感は劣る
C. ゴールド
特徴:歯への適合性が非常にいい/天然歯に近い硬さなので対合歯(たいごうし:向かいの歯)を傷めない/金属なので見た目が悪い
D. パラジウム(保険の詰め物)
特徴:経済的/黒っぽいに歯になる・錆びる
かぶせ物(クラウン、神経を抜くような大きい虫歯への処置)
A. ジルコニア
特徴:人工ダイヤモンド、市場では最高のかぶせ物/強度・靭性(じんせい:ねばり強さ)に優れる/歯ぐきが黒くならない、変色しない
B. メタルボンド
特徴:金属の裏打ちがあり強度はある/時間が経つと歯ぐきが黒くなることがある/変色はしない、透明感は劣る
C. ハイブリッドセラミックス
特徴:値段の割にキレイで変色しにくい/靭性(じんせい:ねばり強さ)がありしなって強い/ABと比べると透明感は劣る
D. ゴールド
特徴:歯への適合性がいい/天然歯に近い硬さなので対合歯(たいごうし:向かいの歯)を傷めない/金属なので見た目が悪い
E. 硬質レジン
特徴:保険適用があり経済的/前歯しか出来ない(奥歯は銀歯)/プラスチックなので変色する
白い詰め物・かぶせ物Q&A
Q. 種類が多すぎてどれにしていいか分かりません。どのタイミングで相談すればいいですか?
A. 当院のスタッフ、受付でも衛生士でもドクターでもお気軽にご相談ください。
Q. 今銀歯ですが、痛みがなくても変えた方がいいですか?
A. 痛みを感じなくても銀歯の下が虫歯になっている可能性もあります。
レントゲン等で診査診断が可能ですのでまずはご相談ください。
Q. いくらですか?
A. 料金表をご覧ください。