小児科医 砂田(現:柴岡)先生~
「今は忙しいそうだし、大したことないのかなあ」と思わず聞いてください
目次
- 福井県出身です
- 歯科大では「解剖」をします
- 私にはとても居心地の良い医院です
- 「小児歯科医」と「一般歯科医」の違いは?
- 自身も「絶賛子育て中」です
- 「今は忙しいそうだし、大したことないのかなあ」と思わず聞いてください
福井県出身です
インタビュアー
どこのご出身ですか?
福井県の大野市という盆地ですね、どちらかという石川県・岐阜県寄りです。
やっと新幹線が通りました、永平寺や眼鏡で有名な鯖江も近いですね。
小児科医 砂田
インタビュアー
どんなお子さん時代?
マイペースですね、今も昔も。
本人はそう思ってないんですけれど、友人からはそういわれます。(笑)
面接のときに自分の長所短所を考えるとき、友人にどう?と聞いたら「長所も短所もマイペース」と言われました。(笑)
小児科医 砂田
インタビュアー
どんな学生時代でした?(小~高校、大学)
習い事で高校生までピアノをやっていました。
それと、陸上部のマネージャーをしていました。
小児科医 砂田
歯科大では「解剖」をします
インタビュアー
どうして歯科医師を志しましたか?
父が歯医者でしたが、そのまま歯医者というのも嫌で(笑)薬学部なども考えたのですが、調べていくうちにやはり歯医者がいいなと思って選びました。
小児科医 砂田
インタビュアー
歯科大って、どんな勉強をするんですか?
1年生の時は普通の大学生と同じような勉強をします。
2年生の頃から解剖をして「歯学部に来たんだな」と感じました。
顔面の領域ですけれど、組織を顕微鏡で見るところからはじめます。
3~4年は入れ歯を一通り作ります、模型を自分で削って型取りして、金属を溶かしてかぶせ物を作ってみたり、入れ歯の歯を並べてみたり。
小児科医 砂田
インタビュアー
解剖は動物ですか?人のですか?大丈夫でしたか?
最初はやっぱり怖かったです。
人の解剖ですが、検体してくださっていると思うと、もう頑張るしかない。
「自分が亡くなった時にぜひ使ってください」と言ってくださっていると思うと、真剣にやらなきゃいけない、けど怖かったというのは最初の本音です。
小児科医 砂田
インタビュアー
学生さんが解剖するのですか?
学生が先生の指導の下、解剖します。
血管をスケッチして、ここにこういう神経が通っていますとか、自分で「これは何神経かな?」「これは何筋かな?」と見ていきます。
絵を描くのが一番覚えるんですね。
小児科医 砂田
インタビュアー
なぜ小児歯科医に?
研修医として行った病院で、ずっと子供に泣かれていたんです。
「これはこのままじゃいけない、向き合わなきゃ」と思ったのがキッカケですね。
小児科医 砂田
私にはとても居心地の良い医院です
インタビュアー
率直ですね、先生!本当のことを言ってくれる先生で安心しました!きよみ野こども歯科に勤務されて、どれくらいですか?
最初は大学病院に勤務、2008年からきよみ野に週に1回で来ていたのですが出産のときにお休みして、その後子どもを保育園に預けられるようになってからまた勤めはじめました。
通算で15年くらい経ちましたね。
小児科医 砂田
インタビュアー
医院さんの雰囲気はどうですか?
スタッフの方も子供への接し方がすごくうまいし、スタッフ同士の仲もよくて私はとても居心地の良い医院です。
小児科医 砂田
インタビュアー
郁夫先生、美紀子先生はどんな人?
郁夫先生(総院長)は穏やか~で、院長先生も困った人を放っておけない。
お2人とも優しいので、それが病院の雰囲気なんだろうな~と思います。
ここで働いているのが一番働きやすいなと思います。
小児科医 砂田
インタビュアー
御院の求人のページに「うちは働くと長く勤めてくださいます」と院長先生のメッセージがありましたが、本当にその通りですね。
そうかもしれないです。
私も、結婚、妊娠、出産と通して働けています。
小児科医 砂田
「小児歯科医」と「一般歯科医」の違いは?
インタビュアー
先生は「小児歯科医」ですが、「一般歯科医」と何が違うのですか?
これからの成長を見越した治療になので、乳歯から永久歯に生え変わりどうなっていくのかの予測を立てます。
それと、小児歯科は主に怖がっている子の対応が大きいのかなと思います。
「初めてのものは何もかもが怖い」というところから始まるので、すんなりいかないこともあります。
小児科医 砂田
インタビュアー
ホームページで「デンタルトレーニングをやっています」と書いてあっても、本当にやっているのかなと思いますが、ここの医院さんは本当にやっているのですね。院長先生もいきなり治療に入らないとのことお話ししていました。
そうですね、よほど腫れているなど緊急性がない限りですかね。
子ども自身が「これは大丈夫だ」と分かった上で治療する方がケガなどのトラブルにもつながらないですし、いきなり治療されたなどのトラウマにならないですし。
小児科医 砂田
インタビュアー
1回目は治療をしない、というイメージでいいんですか?
1回目で治療が出来るお子さんはトレーニングはなくていいと思います、性格によると思います。
小児科医 砂田
インタビュアー
子どもの特性を見極めて、怖がっている子には「これは空気/水が出るだよ~、怖くないよ~」やるという院長先生のお話を聞いて、そんな医院さんあるの?と思いました。大人だってやってほしいかも。(笑)
そうです、だから「来ているだけで偉いな」というのは感じます、大人でも緊張しますよね。
小児科医 砂田
インタビュアー
私も緊張します。
分かります、「来ただけで、マル!」といつも言っています。
厳しい声掛けをすることもありますが、あとちょっと背中を押せば何でも出来るのが子供のいいところかなと感じますね。
大人よりは手は掛かりますけれど、成長幅が凄いって感じですかね。
それは嬉しいところでも、やりがいでもあります。
小児科医 砂田
インタビュアー
治療という物理的なことだけでなく、「歯医者さんはどういうところ?」という意識づけやフォローも含めて、「小児歯科」なのですね。
子どもへの対応も、小児歯科に含まれるのかなと思います。
虫歯も早期に治した方が痛みもなく時間も掛からないので、小児歯科としては生活習慣から・・・歯科医師的には「生活習慣は周知の事かもしれない」と思いつつお話しすると「うわ~知らなかった」と言われることがあります。
小児科医 砂田
インタビュアー
生活習慣??
間食の取り方とか、虫歯になりやすい食べ物とか・・・。
また、お母さんも「頑張って歯磨きしても、虫歯になるんです」と相談を受けます。
予防って、フッ素だけでは無理で生活習慣が大事です。
それぞれのご家庭の事情・・・兄弟の多さや、上のお兄ちゃんお姉ちゃんが食べているものを小さい子が食べて甘いもの(チョコレート)デビューが早かったり、など様々です。
お母さんの「これを上げるので、ちょっと静かにしててくださいよ」というのも分かるんですよ。
それで家庭が穏やかならそれも一つなのだろうな~と思うので強く言えないですが、すごい歯を重視してくださるのであればどんどんお伝えはしていきます。
小児科医 砂田
インタビュアー
なんか、こんな先生もいるんだとホッとしました。でも、子どもを普通の歯医者さんに連れて行くよりハードルは低い、しかもあのおもちゃがある(キッズクラブ)のは強いですよね。おもちゃ屋さんが出入りしている歯医者さん、なかなかないと思います
ありがとうございます。
小児科医 砂田
インタビュアー
親としては、歯医者さんで子供が泣くと迷惑かけると思って申し訳ない気持ちもあります。いかに泣かせないか腐心しています。
あ、泣いてもいいんです。
しょうがないというところですし、コチラも泣かせるのでスイマセンとなるし、お互い最後に笑って終わればいいかなと。
練習を重ねても怖い子は怖い、泣いていてもできる子もいる、それはしょうがない。
その子の性格で対応が変わるので、優しいだけじゃできないときもありますしね。
お母さんに診療中に離れてもらうこともあります。
学術的には「母子分離」というのがあるんです。
それもご理解いただかないとならない、信頼関係がないと出来ないことですし、自分の子供がかわいくて心配でというお母さんの気持ちも分かります。
小児科医 砂田
インタビュアー
自分の子どもが救急で病院に行き、処置の際に「お母さん、外に出てください」と言われたことがあります。今思えばそれが「母子分離」だったのかもしれません。
分かります。
治療が出来たらお母さんを呼ぶ、という形で子供との約束は破らないようにしています。
「泣かないで出来たらちゃんとお母さん戻ってくるから、泣かないでやろう」という約束です。
小児科医 砂田
インタビュアー
私も泣きそうです。(汗)そう言ってくれたら、親も子も頑張れます。
子どもがそれを望むのならそれでいいですし、お母さんも「もう大きくなってきたから一人で行こうね」というのもあると思うので、泣かないで出来ればお互いにそれに越したことはないので。
小児科医 砂田
インタビュアー
保育園に預ける初日みたいですね。
ああ、そんな感じです。
嘘はつかない、ただ「痛くないよ」は約束できないかも、「大丈夫だよ」しか言えないかもしれません。(笑)
小児科医 砂田
インタビュアー
・・・率直な先生ですね。優しいだけじゃ済まないのですね。
厳しめに言っても出来るお子さんはいます。
ニコニコ元気に帰っていったり、上手になるとそれはそれで嬉しいです。
小児科医 砂田
自身も絶賛子育て中です
インタビュアー
マイブームは?
私にも年長の子がいるので、子育てが楽しいと言えたらいいんですけど・・・うちに帰るとずーっと怒ってますし、何で反対の事ばっかりするだろな~、やらないでと思うことばっかりやって、やってねと思うことはやってくれなくて・・・。
小児科医 砂田
インタビュアー
そんな時期、ありました、ありました。(インタビュアーは大学生の母)
来年小学生ですが心配でしょうがない、登校時に気になるものがあったらそこから動かないんじゃないか・・・心配過ぎて電柱の陰に隠れてついて行っちゃうかもしれません。(笑)
小児歯科医としてどうしても言い聞かせなきゃいけないのがこの仕事なので、それが悪い風に出てしまっている、子供の意見を尊重してあげることが出来ていないのかなと感じています。(汗)
小児科医 砂田
インタビュアー
ではお子さんのマイブームは?
刀で戦うのが好きですね。
100均で買った剣を持って、戦わされますね~。
※キッズクラブにも剣がありました!(おもちゃは適宜入れ替えがあります)
小児科医 砂田
インタビュアー
それを懐かしいなと思う日が来ると思います。
そうですか、早く来てほしいです。(笑)
親を「カチン」と思わせることの天才だなと思っています、逆の事で天才的になってほしいんですけれど・・・なんか、私の悩み相談になっちゃいました。(笑)
小児科医 砂田
インタビュアー
小児歯科医も結構悩むのですね。
悩みます。(笑)
皆さんのお子さんは素晴らしいなあと思いながら、治療しています。
小児科医 砂田
「今は忙しいそうだし、大したことないのかなあ」と思わず聞いてください
インタビュアー
患者さんに伝えたいこと、ありますか?
自分が子供を病院に連れて行くときは、質問する時間がないなと思います。
人間と人間なので、考えも違うと思うので、何かあれば言ってほしい・・・要望に沿えないこともあると思うんですけれど、不安なことは聞いてほしいです。
不安なこと、分からないことをなくしていってほしいなと思います。
小児科医 砂田
インタビュアー
確かに先生に聞いている時間ないなと、患者サイドは思います。
自分もそうです、聞きたいけれど今は忙しいそうだし、これくらいは大したことないのかなあ、でも不安はいっぱいあると思うので。
小児科医 砂田
インタビュアー
そんなお母さんの気持ちを先生が分かってくれているのは、とても心強いです!
そう思ってくれると嬉しいです。
答えられるものは答えますし、出来る限り寄り添っていければと思っています!
小児科医 砂田
インタビュー:2024/4/22
取材後記
小児歯科医というにぴったりなホワッとした喋り口調の先生で、どこまでも言い方がソフトで押し付けない。
一方で、厳しいこともフランクに話が出来る先生でした。
ご自身も年長のお子さんのお母さんとのこと、子育ての悩みを共感してくれるところもお母さんたちの安心ポイントだと思います。
また、「母子分離」の話を聞いて、娘を保育園に初めて預けて涙目になっていた遠い日を(笑)思い出しました。
先生もまた、悩み深き1人のお母さんと知り、親近感がわきました。
これからもどうぞきよみ野、吉川市のパパママ&キッズをよろしくお願いいたします!