子どもの歯の治療
「子どもの歯の治療って、大人と違うところがあるんですか?」
そんな疑問を院長の美紀子先生にぶつけてみました。
インタビューページへも併せてご覧ください。
目次
小児歯科とは?
小児歯科の治療は、虫歯だけではありません。
子ども時代のお口(歯、ベロ、口や頬の筋肉も含む)は、乳歯が生え、乳歯が抜けて永久歯が生える「歯並びを作る時期」で目まぐるしく変化します。
転んで歯をぶつける、永久歯が1~数本足りない、逆に歯が多くある、そんなお口の様々な問題が起きた時などに適切に対処できるのが「小児歯科」です。
当院には小児歯科医が5名在籍しておりますので、安心してご来院ください。
また、10種類の子供の矯正の装置に対応可能、矯正専門の先生も3人在籍しております。
詳しくは「こどもの歯並びが気になる」をご覧ください。
子どもの歯の治療は「デントレ(デンタルトレーニング)」をやってから、進めます!
インタビュアー
実際の「子どもの歯の治療の進め方」、教えてください!
緊急性の高い治療でない限り、当院では初回の診療時に「デントレ(デンタルトレーニング)」を行っています。(基本は歯科がはじめてで、幼いお子様や恐怖心が強いお子様が対象です)
院長
インタビュアー
デンタルトレーニングとは?
初めての歯の治療でお子さまが上手に治療できないのは当たり前です。
初めてのとき不安でいっぱいなのは、大人子ども関係なく同じですよね。
この恐怖心や緊張感を取り除いてあげるため、緊急時を除いて、初回の診療時、歯への直接的な施術はしません。
院長
インタビュアー
初回は治療しないんですね?緊急時以外は。
はい、まずは院内に置いてある器具や機械に慣れることから始めます。
お子さまに手に取ってもらったり、試しに口の中へ入れてみて「怖くないものだ」と知ってもらいます。
さらに、治療時の姿勢や口の開け方なども練習します。
こうして一つずつできることを増やしてから歯の治療へと入っていきます。
デントレを行うことで、最初は泣いたりぐずったりしていたお子さまも、いつからか笑顔で通っていただけるようになり、上手に一人でも治療を受けられるようになります。
院長
インタビュアー
急がば回れ、なんですね。いきなり治療に入らないんてビックリとお母さんたちに言われませんか?
そうですね。
他で出来なくってあちこち行ってきた、という方も多々いらっしゃいますし。
院長
インタビュアー
お母さんの不安って、子どもに伝わるじゃないですか。お母さんの「うちの子、うまく出来ないかも」「この歯医者さんでいいのかしら」「この子出来るかしら」という思いも先生が取り除いてくれそうな気がします。来て話をすれば、分かると思います。
はい、インタビューでもいろいろお話ししたので、ぜひご覧になってくださいね。
院長
小児歯科学会って何?専門医って何?
当院の院長は「日本小児歯科学会専門医」です。
学会の中でもおおよそ5人に1人しか持っていない資格です。
インタビュアー
「日本小児歯科学会の「専門医」とのことですが、専門医とはどういうことなのでしょうか?
「小児歯科医」というのは、お子様の「予防」から「虫歯」から「歯並び」から全部診ています。
その中でも、小児歯科をずっと勉強してきた先生が「専門医」です。
今でも私、勉強していますもんね。
院長
インタビュアー
先生になっても、勉強は続くのですね。
はい、学会で発表する、必要な研修を受ける、学会の出席回数も決まっています。
去年、学会発表もしたんですよ。
5年間の間に取る単位数も決まっています。
院長
インタビュアー
先生、学生さんみたいですね。
そうですよ、本当です。
専門医は、勉強し続けている先生が持っているんですよ。
院長
インタビュアー
1回専門医になったらそれでおしまい、じゃなくて、ずっとずっと勉強し続けているということなんですね!
そうです、そうです。
院長
美紀子先生のお悩み相談室
お悩み
5歳女の子です。
左下奥の歯の間が欠けていて、冷たいものが染みるようです。
歯科のエアーが苦手で、近所の歯科では口を開けず断られてしまいました・・・。
美紀子先生の回答
インタビュアー
お母さんのお辛い気持ち、わかります。お子さんも怖いんでしょうね・・・。
本当にそうですね。
そういう方がいらしたら「何でエアー(下記画像)を掛けるのが嫌なのかな~?」と考えます。
院長
歯が欠けているところにシューってエアーを掛けたら、しみますよね、痛いですよね。
もしくは、風を掛けた時にそれがなんだか分からなくてビックリしちゃったのか。
「風」はそもそも「痛いもの」じゃないので、歯が欠けてて痛いか、ビックリしたかどっちかなんですよね。
歯が痛い場合は、エアーを掛ると痛みが出るので、綿球(めんきゅう:下記画像の赤い矢印部)でそっと歯が欠けたところを拭いてあげて、痛みをおさえるお薬をいったん入れます。
院長
インタビュアー
痛みを抑える薬があるんですね!!
それは応急処置なんですけれどね。
そこから「エアーがどうして怖いのかなー」と聞いていきます。
エアーをいきなり掛けられたら、大人でもビックリしちゃうじゃないですか。
お子様はもっとビックリしちゃうんですね。
「ビックリ=怖いもの」になるので、突然お口の中にするのではなくて、例えば最初は私だったらエアーで風船を膨らませて見せてあげたり、おててにシューってゆっくり掛けたりします。
お子様が「あ、なんだこれは風船を膨らます機械なんだ」と思えば、「おててに風を掛けられたから、今度はお口にもできるよね」と少しずつお口に移していってあげます。
いきなりお口にジャっとやっちゃうと、キライなものになっちゃうんです。
エアーだけじゃなく、タービン(歯を削る道具)だってそうです。
お子様にとって歯医者さんの器具は、「未知の世界」・・・子ども目線で見てあげないと、全部怖くなっちゃうんです。
それがいわゆる「デンタルトレーニング」なんです。
「なぜイヤなのかな~」と考えてあげるんですね。
院長
インタビュアー
欠けた歯にエアーを掛けられたら・・・想像しただけで痛いです。(汗)
そこを気づいてあげる。
それをやってキライになっちゃったら、痛かったね~ということですよね。
「痛かった=キライ=出来ない」になっているので、書き換えてあげる。
歯科治療だけじゃないです、なんでもそうですよね。
歯医者さんで使う器具を教えて、緊急度が高くなければ「練習」(デンタルトレーニング)して、少しずつその子の状況を見ながら進んでいってあげます。
院長
インタビュアー
そんなに手厚くやってくれる歯医者さんがあるんですね・・・世の中のお母さんお父さんに知ってほしいです。大人でも怖くて歯医者に行けてない人、いますよね?
どうしても怖いという方は、当院では行えませんが静脈内鎮静法(じょうみゃくないちんせいほう)や、笑気麻酔(しょうきますい)などの方法で治療のできる大学病院を紹介することが出来ます。
まずはご相談くださいね。
院長
取材感想
「おてて」など子どもが理解しやすい言葉選びをしているところにもハッとさせられました。
どこまでも子供に寄り添う姿勢が感じ取られました。
ギャラリー
みんなからのメッセージ、とても嬉しいです!
この場を借りて、ご紹介させていただきます!